2018.12.07

LGBTをカミングアウト。親、友達、職場での反応とは?

LGBTコラム

LGBTカミングアウト2

今回は、LGBTの方のカミングアウトについてのお話しです。LGBTであることを伝えた方が暮らしやすいと感じて決断した方、言わざるを得ない環境の方など、カミングアウトにもさまざまな形があると思います。ここでは、親や職場、友達にカミングアウトしたときの状況や反応など、レズビアンの方の体験談をご紹介します。

1.同棲をきっかかけに、両親にカミングアウト



レズビアンの方が恋人と同棲することになり、両親にその報告をするときにカミングアウトしたお話です。

恋人と一緒に住むための部屋を探したり、日程の調整をしたり、家具を揃えたりと、忙しいけれど楽しい日々が続いていたそうです。しかし、ひとつだけひっかかっていたことがありました。それは両親へ同棲の事情説明をすることです。

両親には、友人とルームシェアをするとだけ伝えていたそうですが・・・。
だれと同棲するの?どこで知り合ったの?友達といっても他人、うまくやっていけるの?などなど質問攻撃。最初は嘘をついて回答していたものの耐えきれなくなってカミングアウトに踏み切ったのだそうです。

そこで、彼女は両親に安心してもらうために、プレゼン内容を考えました。ひとつは、金銭面での自立性や将来性を伝え、ふたつ目は「LGBT」に関するサイトからストレートの人むけのページをプリントアウトして見せる、そして3つめは、恋人はとても素敵な人で、これは真剣な交際であることを告げる。というものです。

しかし、この作戦は理解してもらえず、うまくいきませんでした。その後両親とも関係は悪化しギクシャク。しかし恋人が、彼女と両親のあいだを取り持つために、一緒に飲みに行ったり、実家にあいさつにきてくれたりして、わだかまりを少しずつほぐしてくれたのだそうです。

自分の考えを押し通すよりも、年月をかけて人と心を通わすことは難しいけれど、それが一番の近道だったと彼女は思ったそうですよ。


LGBTカミングアウト

2.カミングアウトしたときの職場の反応は?



仕事の休憩で2人きりになったタイミングで、上司にLGBTであることを伝えたそうです。職場でのカミングアウトで大切なことは、人を選ぶことです。

というのも、この人ならカミングアウトしても大丈夫。と思えるように、ある程度見極めてから伝えましょう。この大丈夫というのは、関係が簡単に崩れない人、信頼がしっかりと形成されている人、長くお付き合いしていきたいから本当の自分を知ってもらいたいと思えるかどうかです。

カミングアウトしたときの上司の反応は、驚いた様子はなかったそうですが、私生活で困ることなどを逆に質問してきてくれたそうです。
これには、上司が自然に受け止めてくれて、自分との違いに興味を示していろいろ聞いてくれていると感じ、カミングアウトしてよかったと思ったそうですよ。

職場で同棲していると言っただけで、彼氏と住んでいると思われていることに疲れてしまっていたので、こうやって理解を示してくれる人が身近にいるだけで心が救われると感じたそうです。
やはりカミングアウトにおいて最も大事なのは、深い信頼関係があることなのかもしれませんね。


LGBTカミングアウト3

3.カミングアウトしたときの友達の反応は?



10年以上付き合いのある同級生にレズビアンであることをカミングアウトしたときのお話です。友達はかけがえのない存在でした。そのため、言えずにいたというよりカミングアウトする必要性を感じていなかったそうです。

社会人になり、友達みんなで集まれば恋の話になることも。そのたびに、「私は今のところイイ人はいないかな〜」など適当に流していたそうです。しかしそれが徐々に心苦しさに変わっていき、カミングアウトすることに決めました。

「実は私は女の人が好きなんだ」と伝えると、友達は「うん、知ってるよ!」と、まさかの反応が返ってきました。「どうして?知ってるの?」と聞くと、友達は、「学生の頃からそんな感じがしていた」「わかりやすいよー(笑)」「みんな気づいていたよ!」など様々な反応が!

カミングアウトした側が逆に驚かされたパターンの話もあるんですね。


LGBTカミングアウト4

4.まとめ


いかがでしたでしょうか。カミングアウトは、する側もされる側も緊張感はあると思います。私たちはいつどこで誰から、LGBTであるとカミングアウトされてもおかしくない時代にいます。

LGBTの方も、ストレートの方も、カミングアウトした人の言葉に耳を傾ける必要があります。カミングアウトを通して、お互いを深く知ることができます。しかし、受け入れることができない方がいるのも事実。

そんな方は、「どうして受け入れられないのか、嫌悪してしまうのか」一度考えてみてはいかがでしょうか。もしかしたら、知らない間に同性への気持ちを押さえ込んでいるのかもしれませんし、同性を「好き」と感じていることに気がついたりするかもしれませんよ。ぜひ多様性を認めあえる素敵な社会にしていきましょう。


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